《「食べる」を楽しむ》
人は食べなければ生きていくことができません。
だからこそ脳は空腹を知らせて
その報酬に美味しさを教えてくれます。
ではその「美味しさ」とは何でしょうか。
私は食べる人の「感情」だと思っています。
風味や値段だけではなく
そのときの気分や、周りの雰囲気
その人自身の記憶に「美味しさ」は左右されます。
私は食べる人に「楽しい」という感情を持って欲しい
と思い料理を作り続けてきました。
これからもそれが変わることはありません。
《料理と器》
2007年から2017年まで兵庫県西宮市にて
スペイン料理店「vale」というレストランを
10年経営してきました。
その中で「器は単に料理を盛り付けるもの」
という概念を伊藤若冲の絵によって覆され
日本全国の陶磁器産地を周り
六古窯のひとつである愛知県瀬戸市で陶芸の基礎を学び
ようやく自分の料理と自分の拙い器で
ひとつの「食」を体現できるようになったため
多くの縁が生まれた瀬戸市にて
「tridor」を開くことにしました。
多くの方に「tridor」で
楽しい時間を過ごして頂ければ幸いです。
2024年7月 網田 真之